「two-nagual」の世界を体現する、スペシャルインタビュー「ひと」。
今回の「ひと」は、湘南でアウトドアのNPO法人を運営する遠藤大哉さん。
ニュージーランドで出会った野外活動学校をヒントに、日本の子どもに、
海をはじめとする自然とのふれ合い方を、30年にわたって伝え続けてきました。

遠藤大哉さん
えんどう ひろや/1968年、東京狛江生まれ。東京工科大学特任准教授、日本体育大学ライフセービング部監督、元ライフセービング全日本チーム監督。学生時代には、パドルボードで全日本選手権に優勝。サーフィンのインストラクターの資格も持ち、湘南の西浜でNPO法人「バディ冒険団」を主宰している。

世界でも稀な、穏やかで安全な海

鎌倉から江ノ島にかけての海は、穏やかで安全です。
もちろん比較の問題ですが、最大の魅了だと思います。
安心して海に入れる、これほど広いエリアは、海外にはなかなかありません。

茅ケ崎の烏帽子岩から江ノ島、逗子、そして葉山で、ひとつのエリアを形作っていると思います
シーカヤックやパドルボードで行き来するのに、ちょうど良い距離です。
エリア内の波が立つ場所ではサーフィンも楽しめます。

風を使ったスポーツなら、江ノ島、逗子、鎌倉。
このエリアでは、サーフィン、パドリング、スイミング、セーリングの4種目を楽しめます。
海を核にしたライフスタイルには、ベストな環境です。

大学卒業後、ニュージーランドでの野外教育学校で、運営のノウハウを学ぶ。写真右は、エベレスト世界初登頂で知られるエドモンド・ヒラリー卿。

3つの顔を持つ、ライフセーバー

「バディ冒険団」は、30年にわたって、私が運営しているNPOです。
行っているのは、 “自然を遊ぶ、門戸を開く”こと。
「バディ冒険団」では、湘南の西浜(江ノ島対岸の西側)をベースに、子どもを対象にしたプログラムや、大人向けのオーシャンスイムイベントなどをやってきました。

「バディ冒険団」とは別に、東京工科大学の准教授として、保健体育の領域で「ウェルネススポーツ」についても教えています。
ウェルネススポーツの講義では、スポーツや食を通じて、より良く人生を生きてゆくライフスタイルの獲得を学生たちに伝えています。

もうひとつの私の顔が、ライフセーバーです。
ライフセービングを始めたのは、この西浜です。
30年にわたってライフセービングを続けており、私のライフスタイルになっています。

ライフセービングは、基本的に人命救助の活動ですが、いくつもの種目があり、いつまでも楽しめる魅力に溢れています。
オーシャンスイムやパドルボード、さらにはサーフィンなど、海でのさまざまな遊びに精通することで、海で遊ぶ人たちのサポートも行っています。

「レスキューのスペシャリストだからこそ、競技でもナンバーワンに」

学生時代は、日本体育大学のライフセービング部に所属していました。
ライフセービングには、スポーツの側面もあって、学生のインカレをはじめ、全日本選手権も行われています。
日体大のライフセービング部も、競技での日本一を目指してきました。

現在は、この日体大のライフセービング部の監督を務めています。
監督として学生に伝えているのは、“レスキューのスペシャリストだからこそ、競技でもナンバーワンになれる”、こと。

トレーニングも、レスキューを重視して行っています。
人を助けるには、体力だけではなく、機転を利かせた実践力、応用力が必要です。
大学でのトレーニングは、海では行いませんが、各自の能力が、レスキュー現場で発揮できるような指導を心掛けています。

学生時代は、日体大のライフセービング部に所属。パドリング競技で、日本一にも輝いた。

ニュージーランドで出会った、野外教育学校

ライフセービングを始めるまでは、スキー競技をしていました。
しかし、大学に入った時、得意な山を伸ばすよりも、やったことのないライフセービングにチャレンジしようと始めました。

アウトドアは、山だけでなく、海も領域だと考えていたからです。
大学を卒業する際も、海の領域だけに留まらず、世界のアウトドアの現状を自分の目で見たいと、ニュージーランドへ渡りました。

そこで出会ったのが、野外教育学校です。
アウトドアを総合的に学べる、ニュージーランドの野外教育学校の存在は、私にとって、運命的な出会いでした。
「これを、日本にも作りたい!」と、1年間ボランティアとして現地で働き、ノウハウを学びました。
そうした思いを抱いて日本に戻り、NPO「バディ冒険団」を立ち上げたのです。

次回は、近所じゃなくても入りたい「バディ冒険団」の活動を紹介します!